欧米で歴史のある「紅茶占い」
その昔、メキシコに一人留学した女性が、当たると評判の占い師のお店に行ったら、コーヒー占いという変わった占い師さんだったということが書かれた旅行記がありました。
お客が飲み終えたコーヒーカップを逆さにした後、流れたコーヒーの粉の形状を見て占うというやり方でした。
当時は大変珍しく思いましたが、実はこの占い方は、欧米では結構メジャーな占法です。
イギリスでは、19世紀の華やかなヴィクトリア王朝時代に、飲み終えたティーカップの底に残された茶殻を見て占う「紅茶占い」が流行しました。
「紅茶占い」のルーツ
紅茶占いのルーツは、トルコのコーヒー占いにあると言われています。
トルコのコーヒーの入れ方は、ペーパードリップを使う日本のやり方とは違うため、細かい粉がコーヒーカップの底に溜まりやすいことから、占いに向いていたようです。
イギリスでは、紅茶が輸入し流行する前はコーヒーの流行があり、紅茶文化が貴族に広まるにつれ、ティーパーティーに占い師を呼ぶなど、紅茶占いが一般化していきました。
「紅茶占い」のやり方
紅茶占いのやり方は難しいものではありませんが、慣れない人には何が何だかわからない物です。
茶こしを使わないで紅茶を入れ、悩み事を考えながら紅茶を飲みます。
最後の一口は飲み終えずに残し、ゆっくりとカップを左に3回まわし、逆さに伏せます。
しばらく後に、カップを返し、残された茶殻の位置や形で、未来や過去、意味を解釈していきます。
メキシコのコーヒー占いやトルコの占い方もよく似ています。
紅茶占いの茶器
紅茶占いに使用されるのは、普通の紅茶のカップでも構いませんが、イギリスの本家本元!?には専用のティーカップが造られ販売されています。
それくらい日常に馴染んでいるということでしょうか。
フォーチュンカップ
日本人の目から見て、非常に西洋的なミステリアスなデザインが施された、紅茶占い専用のティーカップの名は、フォーチュンカップです。
カップの内側に神秘的なシンボルが描かれたフォーチュンカップは、見ているだけで美味しく飲めそうな気がしてしまうもので、占いどころではありませんが、日本の飯椀や茶器の意匠にもつながる奥の深さです。
茶葉
紅茶占いに使用す茶葉は、均一な粉のようになっているものではなく、葉や粉が混ざったものが読み取りやすいとされています。
茶葉の選択は難しい所ですが、迷ったらイギリスで販売されている銘柄を購入してみましょう。
人によっては、粉状に細かいリーフを茶こしで入れた方がやりやすいという人もいます。
まとめ
紅茶占いは、歴史と伝統に裏付けられた印象を受け優雅で惹かれます。
いざやってみると、何が何だかわからない!?ということがほとんどなのですが、そこで会話が弾んでティーパーティーを面白くさせる演出になったのかもしれません。
占いをしてもらいたいと考えたときにどんな方法で占ってもらうかで悩んでしまう人もいるでしょう。 対面、電話、メールの三種類が主な方法ですが、どのようにして選んだら良いのでしょうか。 選び方の流れやコツを紹介するので参考にし . . .
占いというのは、いろいろな利用の仕方があると思っています。その一つに、自分のことを知ることが出来るのです。 自分のことなので、そんなことはわかっていると思うこともあるでしょう。ところが、案外と知らないこともあります。 そ . . .